東洋の哲学には世にあるすべては移り変わり、変わらない物など存在しないという考え方があります。形があるものは時間とともにいずれは壊れ、形の無い想いはつないでいかなければ雲のように消えてしまいます。同じ月は毎日夜空に昇りません。このはかなさが美しくて尊いのだと思います。

山から流れる川は枯れることはあっても、流れが止まることはありません。必要な時には強い流れとなり、必要がないときには優しくおだやかに前に進んでいこうとします。自然はたくさんのことを教えてくれます。

私たちは毎日が当たり前に来るものかのように感じているので、今後もずっとこの日常が続くと思ってしまいますが、実際には時計の針は進んでいますし、目に見えないレベルで変化が起きています。

よりよく生きるために変わり続けよう。

時間は止まってはくれません。これは自然界の事実です。そして私たちが満足に暮らしていくためのヒントは、この自然の流れに逆らうことなく、あるがままにそれを受け入れて、よりよく変わっていくことなのかもしれません。

だから、ひとつの考え方にこだわる必要ないのだと思います。上手くいくこともあるし、違うときもある。これでいいんです。なにか失敗したとしても、ダメならダメでいいんです。そういうものだと思って、臨機応変にやっていくのが自然の流れではないでしょうか。

これは他人を思い通りに動かそうとするのではなく、環境を望みどおりに買いかえようとすることでもありません。自分自身が変わるということ。それが向上心というものだと思います。そうすることで変化を自然に受け入れることができるようになり、穏やかな気持ちで過ごせるようになるのでしょう。

To improve is to change; to be perfect is to change often.
向上とは変わることである。完全になるとは、よく変わり続けることである。
– ウィンストン・チャーチル (イギリスの政治家)