ビジネスセミナーや自己啓発の本では「鏡の法則」という考え方がよく紹介されます。過去には同タイトルの書籍も出版され、その名前が広く有名になりました。

「法則」や「ルール」という言葉づかいや、一部には自分の考え方を他人に押しつけるような人がいるため、初見では胡散くさく聞こえるところもありますが、そのエッセンスだけでも学べるところは大いにあります。

人生なかなかうまくいかないこともありますが、考え方を変えるだけで好転することもあります。

鏡の法則とは

鏡の法則とは、現実は私たちの心の中を映し出す鏡であるという考え方のことです。自分の人生に起こる出来事の理由はすべて自分にある、という仕組みを鏡の例え話を使って分かりやすく説明したものになります。

例えば、鏡を見たときに自分の髪がぐしゃぐしゃに乱れていたとします。ですが、鏡の中に手を入れて髪を直すことはできません。自分の髪を整えるためには現実の自分の頭に手をあてる必要がありますが、鏡の中の髪を直そうと一生懸命頑張ってしまう人がとても多いものなのです。

いままでイメージの問題やこだわりの強い思い込みで苦労していた方は、この意識のギャップに気づいて解決することができればすごく楽になると思います。頭の中のイメージを変えようとするのではなく、現実の自分を変えること、これが鏡の法則の活用法だといえるでしょう。

また、鏡は先に笑わない、という格言があります。まず自分の笑顔がそこにあるから鏡に映った自分が笑っているのです。その逆もまた然り。現実の自分よりも先に鏡の中に自分が笑顔になることはあり得ません。

鏡の法則の使い方や具体例

さて、この鏡の法則という考え方はどのように使えばいいのでしょうか。学びや考え方を自分のものにするには、本やネットから情報を取り入れるだけではなく何かしら実践してみることが大事でしょう。

詳しくはご紹介の書籍をご覧いただければと思いますが、やはり前向きな使い方がよいと思います。過去の自分と向き合あったり他人を許すことよりも、将来の役立つようなポジティブな発想をおすすめします。

例えば、鏡越しに見る自分がイメージ以上に疲れた顔をしていたときは、そんな自分にがっかりして落ち込むのではなくて、ためしに口角を上げて笑顔を作ってみましょう。毎日頑張っているのだから疲れた顔になるのも当然だ、自分へのご褒美をそろそろ用意しよう、と行動を変えていくのです。

コツは無意識でやってしまういつものパターンを変えてみることです。習慣やパターンは根深いですが、なにか少しでも変えてみることで結果的に大きな変化が生まれるものです。

もし職場の人間関係にストレスを抱えているのでしたら、自分のコミュニケーションスタイルを変えてみましょう。他人がどう振る舞うかについては、自分の頭のイメージでどうこう変えられるものではありません。自分だけが損をしなければならない絶対的なルールはどこにもありません。近くの無料相談窓口に連絡してみてはいかがでしょうか。

注意点:
頭の中のイメージにこだわってはいけない

注意点は、頭の中だけで鏡の中のイメージを変えようとジタバタしないことです。鏡の中の自分を変えるためには、現実の自分を変えるしかありません。

もし突然知らない人からひどい事を言われたとしても、想像上のイメージと戦う必要なんてないのです。大事なのは現実の自分の行動を変えていくこと。どのようにイメージを膨らませても他人の言動は変えられませんが、自分の考え方や振る舞いなら変えられるものです。

鏡の中身は変えられません。だからこそ自分から変わっていきましょう。そうすれば鏡に映った自分、つまり出来事が変わっていきます。まずは自分から変わることで、自分の人生に起こる出来事を変えていけるのです。

鏡は先に笑わない

鏡は先に笑わない

鏡の法則が世の中のすべては解決しないかもしれませんが、ストレスを抱えている状況を少しでも軽くしてくれるでしたら、それでよいのではないでしょうか。自分の気持ちがすこしでも前向きになるのならば、世の中も明るく見えてくると思います。

ふと鏡に映った自分はどのように見えるでしょうか。もしかしたら少し難しい顔をしているのかもしれませんが、難しい顔をしているあなたが鏡に映っただけの話です。何でもかんでも反応して感情的になる必要なんてありません。

ネガティブなニュースばかり目に入ってくることもありますが、逆境をバネに強く生きている人たちもいるのです。鏡は先に笑いません。考え方を変えれば自分の人生は大きく変えられることでしょう。