仕事にトラブルはつきものです。私たちはロボットではなく、絶対的な保障はどこにもありません。だからこそ仕事のトラブルが発生しないようにするのは当然のプロフェッショナル。社員が抱える仕事量が増えればリスクも大きくなるのは否定できませんが、問題を発生させない仕組みづくりと有事の初動対応を明確化することが仕事には求められます。
そして大切なのは、問題発生時の社員の心のケアだと思います。特定の社員が問題を感情的に重く受け止めすぎてしまい、気持ちが不安定になってしまってはよくありません。一人でストレスを抱えすぎてしまうと、全体に大きな影響を与えることになります。
今回の記事では、自己防衛の意味を込めて、仕事でトラブルが発生した時の考え方についてまとめました。組織が一丸となって問題にあたっていくためには、自分から仕事に対するマインドをいい意味で変えていくことも大切です。
01. 仕事上のトラブルは自分1人だけの責任ではない
私たちは組織で働いていますので、経営者でないかぎりは上司からの指示で仕事をしています。みんな誰かの部下なのです。仕事上でトラブルが発生した時には、誰の指示で仕事を進めていたでしょうか?
有事の際に私たちがすべきことは、まず何よりも上長に状況を正確に報告することです。そのトラブルについて個人的で感情的な責任感を背負うことではありません。
もしそれが自分のミスだとしても、罪悪感を感じすぎないで下さい。トラブル発生時の実務者があなただったかもしれませんが、最終的な責任を取るのは組織の責任者になるべきです。仕事の指示を出す人にはその仕事の責任を取る義務があります。そしてなにより私たちは組織で働いています。一人で抱え込み過ぎなくて問題ありません。
02. 事実と解釈を分けて報告する
どんな大きさの仕事でもトラブル発生時には、状況を正確に把握することが何より大切。事実関係を整理することで頭もクールダウンできます。
終わった感、やっちゃった感に圧倒されることが今のあなたの仕事ではありません。報告のために事実を整理するというプロセスが最優先のタスクです。頭が働くのなら全うしましょう。
仕事に熱中していると感情移入してしまい、どうしても自分の意図が会話に混じってしまうもの。自分の頭で考えることは大切ですが、熱意と仕事の個人化は全くの別物です。
まずはノートとペンを用意して事実を整理しましょう。何が事実で何が解釈なのか。時系列で何がいつ起こったのか。紙に書き出すことで徐々に気持ちも落ち着いてきます。
03.
一時対応と恒久対応を分けて考える
誰の指摘がきっかけでもトラブルに気付いた時「すぐに何とかしないといけない」という考えが頭の中で自動的に働きます。そこでは「誰が」「どの範囲で」「いつまでに」など詳細は省略されたままです。
しかし問題解決、特にトラブルシューティングというプロセスの本質は1度に1つの問題を解決すること。そして通常、仕事のミスというものは複雑です。背景にいくつもの原因が積み重なって結果として発生するのです。
トラブルが起きた時、まずは一時対応をおこない状況を落ち着かせましょう。恒久対応はそれからです。
一回ですべてを解決しようと躍起になると二次災害を引き起こしかねません。
仕事上のトラブルで世界は止まらない
世界の中心はそこじゃない
今まで自分が担当してきた熱のこもった仕事でミスをすると精神的ダメージは大きいもの。意識は飛びそうになり、何をどうしたらいいのかも分からなくなる。
ですが、1つのミスですべてが終わるわけではありません。それでも仕事は続くのです。「大勢に影響はない」という言葉を思い出しましょう。
それがすべてでは無いのです。
状況報告後のトラブル対応は落ち着いて対応できる別の同僚に任せて自分は休む、という選択肢も可なのです。
明日の職場には元気なあなたが必要です。いつだって臨機応変に。1人で抱え過ぎずに適度なバランスで頑張っていきましょう。