仕事のコミュニケーションがうまくいかなくて、お困りではありませんか?
職場の人間関係がうまくいかない、というのはよくある話ですが、その理由のほとんどはコミュニケーションに起因するものであると言われています。
そもそも仕事で使うレベルのコミュニケーション能力は、生まれ持った才能ではなく、大人になってから(特に仕事をしながら)学んで身につけるものです。コミュニケーション能力についてきちんと学べば、職場の人間関係によるトラブルも回避できるでしょう。
そこで今回の記事では、仕事で使うコミュニケーション能力を高めるためにはどうしたらよいか解説します。ぜひ最後までご覧ください。
※ここで取り上げるコミュニケーション能力とは、外交的・内向的という性格(パーソナリティ)とは別の話です。
仕事に求められるコミュニケーション能力とは
まずは仕事で求められるコミュニケーション能力について説明します。高いコミュニケーション能力とは「話の上手さ」だけに限りません。
プレゼンテーション能力
コミュニケーション能力が高い人は、話が上手であったり、プレゼンテーションスキルが高いものです。
プレゼンテーション能力とは、自分の言いたいことを聞き手に分かりやすく伝える能力のことです。
いくら話の組み立てが論理的であったとしても、相手の受け取り方や状況を考慮せずに、一方的に押しつけるような話をする人は決してコミュニケーション能力は高いとはいえません。
プレゼンテーションが上手い人の特徴とは?発表本番を成功に導くポイント
ヒアリング能力
傾聴という言葉があるように人から意見を上手に聞くスキルは仕事には必要になります。お客さんの課題をヒアリングする能力がコミュニケーション能力になります。
ビジネスで使える傾聴について学びたいなら、こちらの動画をどうぞ。
ファシリテーション能力
場を作る能力もコミュニケーション能力です。会議やチームの取り回しが上手であれば仕事はうまくいくでしょう。
いくらロジックの組み立てが上手でも、聞き手の都合を無視した一方的なコミュニケーションのスタイルではいけません。
会議中において自分の意見を述べるだけではなく、うまく人の意見を活かすコミュニケーションができるようになると、チームワークも促進されます。
仕事のコミュニケーション能力を高めるためには
ここからは、仕事のコミュニケーション能力を高めるためどうしたらよいか解説します。
現代のオフィスワークでは、ロジカルシンキングが重要視されますが、仕事のコミュニケーション能力はロジカルさだけでは足りません。
01.敬意を表す
誰に対してでもリスペクトを持って接しましょう。
最近の会社では、職場での風通しをよくするために「さん」付けで呼び合うなどカジュアルな職場づくりが促進されています。しかし、他人へのリスペクトは忘れてはなりません。
礼を失うことを失礼と呼びます。見ている人は見ているものだったりします。
特に大きな仕事をしたい、自分が認められたいという思いが強いタイプの人は、まず他人をリスペクトすることをあらためて大切にしてみてはいかがでしょうか。
リスペクトを持って人と接することでデメリットはありません。
どんな会社にも、ものの言い方で損をしている人が多くいるものです。仕事に忙殺されていたとしても、ポジティブな言葉を使って、人と接しましょう。
02.構造化して話す
結論や理由、事実と解釈を分けて話すなど構造化することはとても大切です。
行間を読ませるようなコミュニケーションはなかなか伝わらないもの。コミュニケーション能力を高めるためには話の要点を得ることを意識しましょう。
もし自分が忙しい時に、急にだらだらとあてもなく話し始められたらどうでしょうか。さすがにいらだちを隠せないと思います。
また、会話では資料作成の仕事以上に構造化という意識が大切になってきます。
構造化の基本には、ロジカルシンキングのスキルが必要になってきます。構造的に情報を整理することは、頭の整理にも役立ちますね。
03.丁寧に話を聞く
傾聴という言葉があるように、人の話を聞くことはコミュニケーション能力を高めるためには必須のスキルです。
みんないろんな一芸を持っているもの。会社の中にはコミュニケーション能力がそこまで高くない人もいます。しかし、しゃべらない人ほど素晴らしいアイデアを持っていたりします。
聞き上手な人から丁寧に人の話を聴いてあげましょう。結論は?と問いただすだけではせっかちな職場になりかねません。せっかちで窮屈な職場で働きたいと望む人がどれだけいるでしょうか。
昨今では、上手に話すスキルよりも、上手に人の話を聞くスキルは重要になってきています。これを傾聴スキルと呼びます。
04.大切なことは繰り返す
大切なことを繰り返す、という基本的なことは、結論から話す、ということ以上に重要なことです。
ロジカルシンキングやMECE的な論理が重要視されている組織では、会話を繰り返す重要性は少し過小評価されているようです。
やはり大事なことは繰り返すべきです。
大事なポイントを繰り返すことで相手に情報の優先順位を提供することができるようになります。声の大きさや身振り手振りだけで優先順位を人にわからせようとするのはやめにしましょう。
たいていの人は一度ものごとを相手に言ったら、相手に伝わったと思いがちです。ですが、大切なことは繰り返さないとそれが大切であるということが伝わらないのです。
05.ポジティブなフィードバック
他人の意見にはポジティブなフィードバックをしましょう。
コミュニケーション能力がある人は他人の意見を否定しません。
頭の切れる人ほど鋭い指摘をするものですが、相手の理解力を試すような言い回しは、仕事のコミュニケーションとして適切ではありません。
仕事を前に進めるためにはどうしたらよいか、という前向きな観点でフィードバックをすることが良いと思います。
決して揚げ足を取るようなコメントをしないようにしましょう。一言多い人だと思われる可能性があります。
人の意見には批判をするのではなくて、ポジティブな点と改善できる点を伝えましょう。ポジティブなフィードバックが出来るようになると、ポジティブな仕事仲間も増えてくるものです。
まとめ
人間関係を円満にするためには、組織の文化や職場の雰囲気づくりが重要視されるのが一般的です。
しかし良好な人間関係のある職場づくりは管理職だけの仕事ではなく、社員スタッフが意識してコミュニケーション能力を高める必要があります。
誰か1人でも職場の風通し良くしようと努力していれば、その効果は職場全体のコミュニケーションに広がっていくものです。結果としてみんなが仕事をしやすくなり、職場の人間関係もおのずと良くなっていくでしょう。